職業性外傷
普及TOPへ戻る
TOPへ戻る
四肢切断、骨折等の職業性上肢外傷について
職場復帰に向けて
手の外科の歩み
その他
研究報告書等一覧
外傷発生時の対応
2008年度の研究を基に作成された情報です。

切創:
 損傷部に清潔なガーゼをあて全体に包帯を当てて圧迫を加えて出血をコントロールします。損傷指はできるだけ挙上位としつつ医療機関を受診します。切創中枢部を包帯やベルトなどで緊縛することによって止血することも可能ですが、手の外傷の場合局所の圧迫のみで通常は止血されます。

骨折:
 受傷局所に外見上明らかな変形、著しい腫張、強く持続する疼痛を認めた場合、骨折や脱臼が疑われます。副木(シーネなど)があればそれを用いて骨折部を安定化させますが、特に用意されていない場合も、木片、ダンボール、包帯、三角巾などを用いて骨折部を固定しつつ医療機関へ搬送します。骨折部を安定化させることは疼痛を軽減させるとともに、脂肪塞栓や出血、周囲組織損傷の防止に有効です。

切断:
 指が切断された場合、切断指を清潔なガーゼでくるんだ後にビニール袋に入れ、周囲を氷で冷却して組織の変性が起こりにくいようにして再接着が可能な医療機関に搬送します。救急現場で度々見受けられる誤った切断指の保存法として、直接氷の中に切断指をつけてしまうといった事例がありましたが、切断指に凍傷を生じてしまい、最悪の場合は再接着不能の組織損傷を引きおこす可能性もあります。

COPYRIGHT