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アスベスト
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研究開発テーマ

「アスベスト」

 研究代表者 アスベスト疾患研究・研修センター 所長代理 宮本 洋輔

研究概要

アスベスト(石綿)関連疾患の労災請求件数は年間1,000件を超える水準で推移していますが、申請から労災認定までに時間がかかるものも少なくありません。
本研究では、労災保険給付の迅速・適正化を図るため、以下の研究に取り組みます。

①良性石綿胸水症例のびまん性胸膜肥厚への移行に関する研究
良性石綿胸水は早期胸膜中皮腫との鑑別のため胸膜生検される疾病ですが、中皮腫でなかったことから、診断後の経過観察が十分に行われません。そのため、びまん性胸膜肥厚化して著しい呼吸機能障害を来しても労災認定されない例が多々あります。診療情報や過去の研究データを用い、どのような症例がびまん性胸膜肥厚化するのか、臓側胸膜の線維化要因を検討します。

②良性石綿胸水診断基準策定のための前向き臨床研究
H30からR3年度に実施した研究で開発した良性石綿胸水の診断基準が妥当であるかどうか、R5年度から新たに良性石綿胸水と診断された50症例について前向きの検討をします。以前の研究に用いた基準とは異なる新たな診断基準(案)の妥当性について比較検討します。新たな診断基準(案)を用いた前向き研究により厚生労働省の良性石綿胸水労災認定基準の作成に寄与することを目的としています。

研究計画 ※研究開始前に開催した医学研究評価部会で使用された資料です。

研究計画書 アスベスト
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