C型肝炎を主とするウイルス性慢性肝疾患は勤労者世代にも多く発生する疾患です。従来の治療では週1回の注射のための通院や、多彩な副作用、治療や通院期間が長期に及ぶことが勤労者にとって負担となっていました。
2014年から導入された経口薬のみによる治療(DAA治療)により、C型慢性肝疾患患者の治療期間は最短で8週間まで短縮されましたが、従来の治療でも見られた治療後の肝がん発症リスクについては未だ明らかになっていないため、がんの検査で年数回の受診が必要となります。
本研究では、勤労者の健康支援及び治療と仕事の両立支援に繋げるためC型慢性肝疾患の患者さんの経過観察を行い、その後の肝発がんや関連因子を検討することで、勤労者世代におけるインターフェロンフリー治療の意義とその後の効率的な経過観察体制の確立を目指します。